海外駐在合計11年でだけど、二次試験に落ちた一回目の受験。今回は二回目の挑戦で合格できたのか?
1、前回の反省
2021年11月の英検一級一次試験はまぐれで合格し、二次試験は素点にして1点差で不合格でした。
正直、二次試験終わった瞬間に「こりゃ、ないわ、、、」と思った結果なので、逆に良く1点差だったなぁというのが正直な感想です。敗因としては、、、
- 2次試験までの3週間しかなく、単純に二次試験の”作法”の準備不足。
- 2分間、喋りきることを習得できていなかった。
- 5つの中から、1つの1つのトピックを選ぶ1分間の使い方
普段から外国人と仕事をしているので、緊張するとか、発音が聴き取れないということなく、単純に2分間話す能力が足りなかったと反省していました。1分間の使い方が完全に失敗し、それからペースを崩し、最後はちょっとケンカ腰になってしまいました。
一番の反省は、、、トピック選択の1分間ですね。最初の15-20秒くらいで、5つの内のどれを話すか1つのトピックを選ばないといけないのに、それができず。最初に喋ろうと思ったネタをやめて、残り10秒くらいで他のトピックに移ったことです。しゃべり始めではホボ喋る内容が出来ていませんでした。そりゃ、上手くいくわけがありません。
2、前回の結果の考察
落ちてから、すぐに次の回を申し込みましたが、次の試験本番まで3か月ありました。なので、まずはどうやって、スコアをあと一点あげるかを考えました。前回の結果がこちら。
3番の文法とボキャブラリーは、4番の発音は点数が上げるのは難易度が高いです。三か月で効果が出るとは思えませんでした(ちなみに発音矯正指導をほぼ1年オンラインで受けていますが、上記の6点です)。
なので、1番目のスピーチ、2番目のインタラクションを1点づつあげることを目標にしました。前回は素点で一点差だったので、余裕をもって2点プラスのイメージです。
発音の点数
前回試験時に見てもらった、UK在住の日本人の先生(ほぼネイティブ)が言ってましたが、その人でさえ発音は8点だったそうです。なので純ジャパのクソ発音の自分が7点(つまり一人が4点をつけてくれる)を取ることは無理だと悟りました。
3、試験前3か月でやったこと
今回は練習ちゃんとしました。ちなみに出そうなトピックの文章を暗記しちゃうという人が結構いますが、自分はあれ、無理だと思います。なので、とにかく多くの問題を解くことにしました。
1、1000本ノック
ということで、とにかくいろんな問題をやることにしたわけですが、使ったのはVoice roomというサイト。1000本ノックとはちょっと大げさですが、英検一級ぽい問題が270問あります。加えて、実際の20202-2012年の過去問もあります。
ただし、回答があるのは50-60%で、かつ、内容もちょっとあれれ?と思う物もあります。
自分は以下の通りにやりました。
- なるべく毎日、問題を解いていく。
- できれば1日に5問を目標。
- 解くときの考える時間は40秒(20秒は選択する時間として1分から外す)
- 一問解くごとに(解答があればそれを見て)、メモを残す(↓参照)
- 本番前になったら、過去問(5つのトピックスから実際に選ぶ)を解き、1分の使い方を磨く。
- 本番一週間前には、今までの練習問題のコメントを見返す。
下記が実際に使っていたgoogle spreadsheetですが、左が問題文、右が反省をこめたコメントです。
コメントは大きく3つの意味がありました。。。
- ロジックをサポートするために出したポイント
例えばAre the value of young people today different from those of previous generations? という問題だったら、1) They still have core value, freedom, 2) They like new thinとか。それをメモしておきます。最低2つ出すことを目標に。
- 全く興味ないトピックや問題文が不明確な奴はメモを残す(次はやらない)。
上のエクセルにも書いてありますが、喋れそうにないものは”難しい、俺には無理”と書いておきます。これがあれば、本番同じものが出ても時間をかけず、最初から飛ばす。これ、前回の反省ですが、初めてのトピックで、割と喋れそうと思ったものでも、実際に話そうとすると無理ってのが結構あります。この判断を促進するため。
- 解答が今まで考えて事もないような切り口の場合は、次解くようにコメントを残す。
ロジックをサポートする具体例や切り口で「こんなんあったんだ!」というのを解答を見て、思ったことがあります。上の赤字の部分がそうです。これが一番、役に立ちました。英語の問題というよりは、切り口ですね。
2、オンラインレッスン
前回に続いて、Opus英会話にお願いしました。ファーマン健さんはYoutubeにいろいろと英検1級二次試験のビデオがあるので見てみてください。ただ、授業はそんなに理論の話はなく、実戦形式の練習が全てです。50分の授業でQ&Aの3分も含めて、5、6問の練習ができます。12000円で4回x 50分です。
自分はラスト1か月のタイミングでお願いしました。そして、練習では必ず、問題を5問を一気に出してもらいました。こうすることによって、実際に1分を使って選んでから話すということをしました。
Youtubeであがっているのですが、こんなことを言ってました、
面接官のやる気がないとか、不機嫌だと文句を言う人いるけど、考えてみてください。5つのトピックのうち、受験生はだいたい同じものを選んで、どこでカンニングしたのか、みんな同じような内容を話す。そりゃ、不機嫌にもなるでしょう。だから、同じような事を言う人に、ちょっと意地悪なQ&Aをしちゃう。
これはその通りです。なので、ちょっと奇をてらったことも積極的にいうことにしました。あと、I thinkとかいう時にわざとくらいイントネーションを上げるべきと言われましたね(堅い印象とのこと)。自分はこれ、日本人としては過剰なくらいやっていると思ったので意外でしたが、更に意識しました。
3、参考書
元々、メルカリに出すつもりで14日でできる! 英検1級 二次試験・面接 完全予想問題 改訂版を買ってひととおりやりました。残念ながら、前回落ちたのでメルカリに出せずにいました。
ただ、3か月もあるので、下記の本も買いました。
2004年の古い本です。何でこの本かというと、「英検一級二次試験の待合室の約半数の人は、この本で最後の確認をしている」みたいな紹介をみたからです。そんなことはないはずですが、なかなか興味を惹かれるうまい表現だったので読んでみました。
ざっくりいうと英検の本ではなく、ディベードの本です。しかも、英語弁論大会で使うようなまじな奴。どんなトピックであっても、For or againstの立場でうまく論理展開しようという内容。まぁ、こういう世界もあるのかと思いましたが、英検一級程度にはオーバースペックです(本書の中でも、失敗例を挙げた後、「まぁ、英検一級の試験官ならなんとか許してくれるでしょう」とか)。
ただ、環境問題、死刑廃止、夫婦同姓等、普遍性のあるネタが入っているのは、ネタの補給には良かったです。
4、当日
さぁ、当日です。東京マラソンをの日ですが、自分も3か月のマラソンを今日完走できるかが決まります。自前のカンペを手に電車に乗り、、、
前回と同じ(けど、飯田橋ではなく神田駅の)神田外語学院に到着です。
前回は集合時刻のギリギリ着だったので、1時間くらい待った記憶ですが、なんのことはない、いつ行ってもそれくらいは待つようです(15分おきに集合時間を区切っているので)。
試験室に入ると、日本人の女性、と外国人の男性がお出迎え。自己紹介はお決まりの内容でした(どうやってきたの?休日は何をしているの?)。笑いは取れていたと思います。
さぁ、目の前のカードを引っ繰り返します。。。これから、ついにまたこの1分間を始まります。前回ミスって、不合格、追加で受験費用とオンライン英会話で3万近く取られた1分間です。
内容を見ると、Self driveについてのトピック以外は行けそうな内容です。けど、変な余裕があって、下に行っては上に行くを繰り返して、たぶん残り時間はもうそんなにない。これ、どこかでそういうことがあったよな?と笑ってしまった。マスク越しでも、面接官も気づいていると思う。
そんで、30秒経過した時に選んだのはこれ。
よし、あと20秒ちょっとでアウトラインだけ考えよう!ということで、まずはForかAgainstの決定をしなきゃだけど、、、。
- 経済は全然労働力減少に準備できていない。
- 高齢化の問題は避けられないけど、具体的な方策はない。
- 移民なんかはもってのほかという雰囲気だし。
ということで、答えと死しては肯定でいこう。そんで、サポートネタを2つ考えればっ
時間でーす
え、ちょっと早くない?1分経ってない?通常、2個はサポートネタが欲しいのに一個もできていない。。。体感としては45秒くらい。
ポイント
疑義があるのは、1分間の時間の測定開始のタイミングです。席の前にカードがおいてあって、それを開いてと言われて、すぐに反対側にして中身を見ることもできたんだけど、「you have one minute before speech....」みたいにイントロを言われて、その間は我慢して、引っ繰り返さなかったんです。ひょっとしたら、自分がカードを手に取った瞬間から、ストップウォッチ始まってた?裏返してからであるべきでしょ???
それでも、自信まんまんな雰囲気の振りして、選んだトピックを宣言し、ゆっくりとしゃべり始めました(喋りながら考えるパターンに切り替えした)。ざっくりとしたところだと、
- 日本経済は残念ながら労働力減少に準備はできていない。
- コンビニ24時間やアマゾン翌日配達とかは無理になるはず。
- 経済にとっては高齢化とセットで、少子化をなんとかしないといけないどダメ。
- でも、少子化も全然ダメ。
- 経済を維持するために移民を受け入れるという事も選択肢としてあるけど、それを日本人は選択できない。
いつもなら、必ず
let me explain my idea. First, ...
という風に言ってから、サポートブロックを2個入れますが、今回は全然ブロックができていません。なので藪蛇になると思って、この定型文はスキップ。
全体として、ダメな理由をいってはいるけど、グダグダです。このスピーチも2分経って、強制終了になりました。自己採点はぎりぎり6点かな。
続いでQ&Aですが、こんなグダグダな感じなので、質問も突っ込みどころ満載だと思いました。こんな感じでした。
1、少子化対策が問題だといっていますが、今の政策は十分ではない?
全然だめ。若者は投票に行かないし、国は子育の支援をそもそも優先しない。
2、それなら、どんな対策が必要か?
ドラスティックではあるが、第二子は大学まで授業料タダにするとか、そういうインパクトが必要なのでは?
3、何故、日本は問題がわかっていて準備できていないのか?
危機感が無いから。今、実際に労働力が減っているという実感もない。なんだかんだ、暮らしていけているし、老人は変えたがらない。
4、移民を受け入れることによって、労働力減少に効果はあるか?
あると思うが、移民は日本に来たがるだろうか?また、受け入れについて日本人のコンセンサスは取れていない。
時間でーす!
インタラクションの自己採点では7点だと思う。言葉も詰まらず、怖じ気にスラスラ行けました。ただ、発音6点は変わらずとして、文法ボキャブラリーが7点行ったとしても、合計で26点かぁ(前回と一緒)。
前回と全く同じ展開で終わった瞬間に後悔しかなかった。あんだけ、練習し、かつ、一分の使い方が勝負だとわかっていたのに。この日のテストの感想は下記のtweetから。
前回は落ちたとわかったので、当日の寿司は立ち食いにしました。今回も同じかもだけど、ちゃんとした寿司が食べたく神田から上野まで歩いて、個人経営の店をみつけて頂きました(蔓延防止区間、かつ、祝日の昼なのでなかなか店がなかった)。
5、結果
宣言通り、試験結果が出る前にメルカリで問題集を売りました。書き込みがあったのでちょっと安くしましたが、二日後にご購入いただけました。ありがとうございます。
で、結果ですが、、、
なんと合格してました。
予想点数と実際の結果はこんな感じでした。
- Speech: 6点→8点
- Interaction: 7点→9点
- Glammer & Vocabulary:7点→7点
- Pronunciation:6点→7点
合計は26点→31点で、合格には結構余裕の結果でした。あのスピーチで8点をつけてくれたのは本当に感謝します。でも、あれだけ練習した”作法”に沿っていないのにこの結果なのは、ちょっと複雑です。
それでも、良い採点官に当たったという事で感謝しかないです。
今回のポイント
- ちゃんと時間をかけて、練習問題をつかって一杯練習する。
- 自分が苦手な問題は認識しておく(できればエクセル等を使ってメモをしておく)。
- 1分間の使い方を完璧にするために練習でも5問の中から選ぶ方式をやる。
週末は娘(帰国子女で準一級フォルダー)から「え、パパ受かったんだ。」と興味なく言われたけど、シャンパンをあけましたとさ。