実はうちの娘(小学生)さん、世間一般では帰国子女とよばれるタイプの人間です(中東に延べ8年間住んでいた)。”あっぱらぱー”の今どきのガールなんですが、英検2級を受けさせてみました。
いつもは管理人である父親がやる「早朝お勉強シリーズ」ですが、娘は果たして受かるのか?
1、英検二級の難易度
英検二級の合格率はだいたい25%(二次試験)くらいとのこと。結構低い。
小学生に限った合格率は探してもなかったけど、高校生のならあった。それがコレ↓
レベルとしては高校2年生くらいがちょうどいいらしい。このサイトによると、5級取得に必要な時間は初心者から100時間、4級にはさらに100時間、3級にはさらに300時間等。ちなみに父も遠い昔に受けた記憶がある。。。
ポイント
二級の試験の目標は下記のようだということ。「社会性」とかうちの娘に一番ないものだ。
- 読む:社会性のある内容の文章を理解することができる。
- 聞く:社会性のある内容を理解することができる。
- 話す:社会性のある話題についてやりとりすることができる。
- 書く:社会性のある話題について書くことができる。
2、娘さんのスペック
はい、我が家の娘さんは帰国子女というやつです。英語は得意というか、学校で使っていたので日本語よりも得意じゃないんかと思うこともあります。
略歴はこんな感じです。
- 産まれは日本。現在10歳。
- 生後半年で中東へ、現地のナーサーリーに通い"it's mine!" "Say sorry to me"(現地の子供が一番最初に覚える言葉を)を使いこなしていた。
- 4歳で帰国、5歳でまた中東へ。
- アメリカンスクールでG1からG5まで過ごす(日本で言う年長から小4まで)
- 帰国し、日本の小学校に通う(現在)。
- 合計8年海外(残念ながら全部中東)。
いやー、これだけ見るとスペック高そうですね。。。
中学の時にクラスにいた帰国子女、英語は本当にチートだったなと思います。客観的にいうと、ああいう感じなんでしょうか。実際はただのアホガールですが、英語はさすがにぺらぺらで、家でも日本語より英語の方が出る、特に何か説明する時や必死な時(起こられて言い訳する時)は完全に英語でした。
そんな彼女は、父親の汚い英語(いわゆる仕事英語ですね)を嫌っています。英語で話して意味が通じないと、「パパの英語がわからなかった」という感じ。
そんな彼女はあっぱらぱーなので、勉強に興味もなく、中学受験なんてもってのほか。高校にも行かないと宣言しています(じゃあ、働いてねと親は返す)。このままアホな彼女が、さらにアホにならないようにせっかく覚えた英語を維持してほしいのでオンライン英会話(先生はネイティブだけ)のCamblyで、週一ネイティブと話をしています。
今回、英語を忘れないうちに英検を受けさせたく(高校受験すこしは楽になるかな)、あと、今が瞬間最大風速だろうし、ということで受験のお誘いをしてみました。
娘さん、英検受けてみない?
それ、何?
英語のテスト
絶対いやだ。
受かったら3000円上げるよ。
受ける。
この辺はちょろいちょろい、なんですが、、、。
3、勉強方法、勉強時間
本人はその気になってくれましたが、問題は2個ありました。
- 本当に受験級は2級でいいのか?
- どうやって勉強させるのか?
受験級については、母親は「この娘さんには準2か3級がいいとこでしょ」という感じですが、さすがに日本の大学生より全然英語しゃべれるし、単語とかアホでわからないのを割り引いても二級はいけるんじゃないかと?自分は思っていました。なので、中東でコロナでロックダウンしているうちに過去問をやらせたのですが、二級は7-8割出来ていてびっくりしました。準一級もやらせたみたのですが、こちらはチンプンカンプンだったようです(これについては次回)。
初めてのテストで、成功体験にしたかったので、準一級は無理だと悟り、受験級は安牌の二級受験に決定。
そして、勉強方法ですが、これは結果的に言うと何もしませんでした。文字通り、しなかった。娘は宿題以外の勉強をしないので、これは厳しいなと思っていたのですが、その通り。それでもマークシートをどう書くかも知らなかったので、ここは教えました(汗)。英検のHPに過去問3回分あるので、それだけはやってもらって。
ポイント
過去問、間違えた所について一応、丸付けの時に「なんでこう思ったの?」と聞いてはみたけど、「だって、それしかないもん」と。典型的な帰国子女で解答でした。自分が高校生の時の予備校のチューターがこんなんでマジ使えなかったなぁと思い出す。あとエッセーですが、さすがアメリカンスクールでそういう訓練が多いから、書けてはいるんだけど、ピリオドとカンマの使い方とか、この辺はやっぱり子供ですね。Thereとthier間違えたり。
4、大問題
マークシートについては、何度いっても彼女はいわゆるダメな例を書きます。
良くあるじゃないですか、こういうの(↓)?こんなんやる人、本当にいるんかと思ったら娘さんでした。しまいにはなんで、これじゃダメなんだよ?とキレて、妻と喧嘩していました。
あと、何度いっても、やらないのは、、、
- 問題を解いて、回答を問題文に全部書いてあから、マークシートに転記したほうが間違いがいないからね、とか
- 時間がどうせあまるんだから、マークシートの見直しをしてねと、とか、
- 終わっても文章題は二回読んでみようね、
とか、全部拒否。答えは全て面倒くさいから。終始一貫しています。
5、試験結果
試験日、一緒に付き添って行った後、どうだった?と聞くと、「good」としかいわない。(←いつもこれ)。
エッセーのテーマは何だったの?と聞いても、「oh, I forgot」。平常運転ですが、結果、見てみましょう。
①一試験、筆記試験
心配していました。マークシートの記入の仕方。でも、大丈夫だったようで、無事に合格しました。
しかも、合格点と比べてどれくらい余裕、または惜しかったかを示す英検バンドを見るとG2+11ってことなのでかなりの余裕だったよう。
詳細をみると下記のように、、、。
リスニングは満点です。リーディングも9割超えている。
ただ、ライティングは合格者平均と同じ。結構文はかけているんですが、高校生と比べるとロジックが弱い。これは小4のアホ娘にはしょうがないと思います。
②二次試験、インタビュー
その後、二次試験を受けてきましたが、こちらは全然心配していませんでした。彼女の得意分野のはずですからね。
でも、英検バンドを見るとG2+1。ってことは合格ギリギリの得点。
その理由はおそらく、これ。。。(↓)
なんとattitudeが最低点。
娘さん、よっぽど平常運転だったんだろうと思います。また回を変えて話をしたいと思いますが、英会話のCmablyでもいつもブスッとしている。しかし先生も、小学生相手に最低点あげることはないよなぁ。他で受かると思ったのかもしれないけど、結果ギリギリだし。
ポイント
しかし、この結果を見ると英検で測定している英語力て何なんだよと思います。筆記は正直、日本の高校生よりもできない気がするのに合格点より余裕。一方、スピーキングは彼女はほぼネイティブなので発音やリーディングは完璧で日本の高校生とは比較にならないはず。それなのに合格点ギリギリ。不思議な結果。
6、まとめ
ということで、娘は見事3000円をゲットすることができました。
その後、近くの塾とかに英検〇級合格という広告が貼ってあるのを見て、中学生高校生の子の写真が並んでいるのをみると、本人はかなりうれしいようです。
親として気になったのは一次試験の結果にあった下記のチャートです。これは一次試験の結果で合格点よりどれだけ高いかを示しているのですが、娘さんは「準一級合格」レベルとなっています。「え、こいつ準一級受かる相当なの?」。この後、欲が出た妻と自分は、どうしたらやる気を出させることができるのか、試行錯誤する日々がはじまります。
しかし、この考えは結果でいうとだいぶ甘かった(次回は準一級の記録↓)
今回のポイント
- 帰国子女で8-9歳くらいまで複数年、現地校にいたなら、二級はいけるはずです。
- ただし、マークシートの練習はしっかりやらせましょう。
- 試験官のうけが良くなるように、二次試験の面接もやっておくべきでした。
- 準一級は別物なので、小学生で受けるのは至だと思います(これは次回)。
ポイント
帰国子女界隈で良くわ入れるのは、10歳の壁というやつですね。
10歳を挟んで現地にいると英語をそこそこ物にして、かつ忘れませんという奴です。例えば5歳から10歳、または9歳から13歳の間、現地に居たら、その後その子は英語を忘れません。逆に高校とか、大学からその環境に入ると発音までは完璧にならないかも?というやつですね。今回、これもあってか、下の弟が帰国後数か月でスカーンと英語を忘れたのと比べると、確かに娘は英語を忘れていません。