長い間欲しかったIWC pilot watch Mark 15を買った話です。それまで2,3年くらい探した末での購入。海外通販Chrono 24と国内フリマ、中古店との比較の紹介も。最後の最後に心変わりもしてしまった。。。
1、IWC Pilot Watch Mark XV (15)
自分は時計に興味がなく、学生の時は時計は持たず携帯、大学になってからは現場エンジニアの正装であるG-shockでした。
歳をとるたびに、調子乗って高い時計を買う人は結構周りにいました。「何、調子こいてんだよ」と思いながら過ごしてきましたが、高そうに見える(かっこよさそうには見えない)時計を自慢されます。「自分のだって、絶対の信頼を置くG-shockも5万円くらいした上位モデルだし」、とちょっとその辺りで強がっていたわけです。
妻には20万近くしたアンティークのオメガの時計を買ってあげたのに、自分では買う勇気が取れず、ずるずると。。。ちなみに妻はこの時計を気が付いたら失くしてしまいました。
アブダビに居たときの会社の後輩くん、これまた調子来いて100万くらいする時計を買ったんですが、その時に
青うどんも日本に帰るときに時計買いましょうよー。これ、小さな宇宙なんです。
と言われ、お前の頭が宇宙なんじゃないかと思いながらも、ここ2,3年買おうと思っていた意中の時計はあった。IWC Pilot watch Mark XV。
全然時計はわからないけど、この時計は純粋にかっこいいなぁ、と。シンプルに。
ドバイのゴールドスークにある中古屋にあるとわかり、実物を見るも、ちょっと時計の裏側に傷があったりして、その時はパス。保証書無しで36万円くらいでした。
2020年10月に日本に帰ってきて、もうさすがに買おうと心に決めた。生活に必要な物ではないからこそ、このままだと一生買わない。この判断は後輩くんの影響と、同業の知り合いで腕時計のサイト”腕時計のある人生”を運営しているRYさんのおかげです。実は当サイトの名前もこのRYさんのサイトからパクりました。
- IWC Pilot watch Mark 15
- バックルは中期の丸みのあるやつ
- 黒
- 保証書付き
- お魚リューズ
バックルは前期、中期、後期とありますが、有名時計店のJackroadのサイトをみて、なんとなく中期がいいかなと思った。相場を見ていても、中期が一番高く、人気なよう。。予算は50万以下、できれば45万以下!
ポイント
お魚マーク付きのリューズはオーバーホールに出すと、基本交換されてしまうとのことで、最初からついているお魚リューズは貴重(けど、その分オーバーホールはしていないということ)
2、楽天、メルカリ、フリマ、ヤフオク
本当は2020年3月に日本に出張があるはずで、この時中古屋さんで免税(海外に住んでいて非移住者なので)で買う計画が、見事コロナでなくなりました。2020年10月に日本に帰ってきて、消費税10%の力が予想以上に大きいなと思いながら、メルカリ、フリマ、ヤフオク、楽天をこまめにみてました。以下はそれぞれの特徴。
メルカリ
個人売買なので、リスクはあり。やっぱり出品数は多く、動きも早い。相場を知らずに20万円くらいで出品して、かつ、値引き交渉されてすぐに購入されるケースも。妥当な値段でも、保証書、箱付き、状態良い奴はかなり早く売れてしまう。
ラクマ(フリマ)
国内2番手、メルカリには劣ると思いきや、全く同じ商品もある(つまりメルカリ、フリマどちらも出品している人がいる)。メルカリが売り上げの10%取られるところ、ラクマは3.5%なので、同じ出品でもラクマの方が安くなっていることがる(2021年から6.6%に値上げ)。例えば下記の42万円(出品者取り分40万3830円)の奴はメルカリでは45万円(出品者40万5000円)と同じ。
ヤフオク
個人に加えて、大手の中古時計屋、ローカルな質屋なんかも出していて穴場。だけど、お店からの出品が多いので消費税かかるところが多くて、注意。
楽天
基本、中古時計屋さんからの出品なのである程度、信用はあると思う。ただし、みんな消費税かかる。
ネットだけではなく、中古時計屋がいっぱいあることで有名な中野ブロードウェイにも行きました(前述のJack roadも行った)。その時は要求に会う時計は一つだけあったんだけど55万円ということで、ちょっとふんぎりがつかず。。。(そして中学の同級生が店員さんしていてビビった)。
、、、海外在住者の特権である免税購入は使うべきだったなと改めて思った。海外生活10年で免税を使ったのは最後の2年だけだった。
3、時計販売仲介サイトChrono 24
海外の時計販売仲介サイトといえばChrono 24。結局、こちらで買ったので流れを紹介します。ちなみにこのサイトはメルカリ等と同じく、時計を買いたいと人と時計を売りたい人をマッチングするプラットフォーム、Chrono 24としては時計は持っていない。
実はこちらはアブダビに居たときに買う寸前まで2回行ったんですが、条件があわず(クレカ不可とのころと、個人売買の時に郵送が400USDかかるとか吹っ掛けられて揉めた)。無理して高い値段を買う必要はないですね、何故ってChrono24の値段には、追加で送料と、関税がかかるから、この税金を考えると、海外で買うより日本で買った方が安いという場合が多いと思います(後輩君みたいな時計ファンは日本には多く、日本の在庫は世界的にやっぱり多いと思う→だから安い)。
そして、この時計を見つけてしまった。
あんだけ、黒を探していたのになんだかもう白がいい気がしてきた!保証書付き、お魚リューズ。オーバーホールはしていないようだけど、動いている。しかも、バックルは中期!完璧だ。さっきのJack roadのサイトから↓。
値段は高めですが、白のMark 15は結構なレアで、日本ではあまり出てこない。2か月くらい上記の4つのサイトをみていたけど、2,3個しか出てこなかった。ちょうどほぼ同じ条件で税込み88万円で出ていたのでそれを考えると悪くない。これは不可抗力。逆らえない。抗うことができない(2021年1月に出品されて、まだ2022年1月現在でもまだ売れていない)。
注文(ちょっと裏技)
今回、Chrono24で購入して感じた小ネタを2つ紹介します。
お店に直接聞いてみよう
Chrono 24に載っていたディーラーはかなりの取引履歴があって、評価も高いので、信用できる業者のようだと理解しました。会社名でググってみるとホームページも持っていて、通販もやっていた。値段は同じ5199EUR。
Chrono 24はもちろん手数料をとっていて公式サイトによると6.5%。この分が出品者の売り上げから手数料として引かれます。
商品の流れですが、購入者が安心して買える仕組みになっています。購入者からのChrono 24への支払いあったら、販売者にはすぐに渡さないで、時計が購入者に届いて状態が問題ないことを確認してから販売者に実際にお金が届く仕組みのようです(いわゆるエクスローアカウントですね)。その辺を考えると6.5%は悪くないと思います(自分たちでもmodest (控えめな手数料)だといっています)。。。クレカだと、クレカ会社に3-4パーセントは取られるわけだし。取り分は2-3%くらい。時計のように単価が高い商材だから成り立つ商売ですね。
それでも、購入者から直接買えば少しは割引できるかなぁと、考えました。そもそも、送料がChrono 24よりも100EUR安いので、販売会社のサイトにメール送って直接買いました。おそらく、クレカではなく振り込みだったら更に1-2%は安くネゴできたと思う。
業者から買う場合は、業者のHPがあるかも見てみましょう(信頼できる業者だったら)。
業者がChrono 24への手数料支払いを避けるために、自分からChrono 24を通さずにやろうと誘ってきたら、おそらくChrono 24の規約的にはアウトでしょう(購入前にチャット機能で連絡はできる)。また、レビューが少ない業者や個人から買う場合は、大人しくChrono 24経由でエクスローサービスを使わない手はないはず。
為替手数料
ところで、今回クレカ(Paypal経由)でお店に支払いをしたのですが、結構な為替手数料が取られていました(詳しくはこちらが素晴らしい)。
このサイトのお勧めはマスタカードです。自分はAMEXをつかったのですが、基本的にその日のレート(TTS/TTMの中値)に1.5-3.0%は見ておきましょう。自分は計算したら2.65%とられていました。
- その日の東京三菱の中値 125.91円/EUR
- クレカ請求のレート 129.2584円/EUR
→スプレットは3.3484円(2.4%)
Chrono 24では基本クレカで払うことになりますが、業者が指定した通貨ではなく、日本円で払うオプションもあって、その場合は為替レートがちょっと悪くなります。例えば、今回の時計であれば日本円で払うと2.4%(676,940円がChrono24のレート、その日の中値からの計算だと660,561円)余計に払うことになります。米ドルで払ってクレカ会社に為替手数料を払った方が安いのではと思った(けど、アメックスだと手数料高いので前述したようにどっこいどっこい)
ポイント
支払い通貨はサイトで選択できますので、どの通貨を使うか自分がお持ちのクレカの種類と相談し、慎重に!
また、お店にはよっては振り込みを選択できます。日本の銀行から送ると、送金手数料3000-5000円に加えて、為替が2-3%はかかります。だけど、"Transfer wire"を使えば、購入金額にもよりますがユーロやドルであれば1%くらいで行けるともいます。ググってみてください。振り込みであればお店側はクレカ会社への手数料がないので、値下げ交渉も行けると思います(中野ブロードウェイでも皆さんニコニコ現金払いですね(*´▽`*)。
4、お年玉として到着
事前にお店にちょっと商品の状態について問い合わせをして、クレカでの支払い完了が12月25日。
■26日(土曜):運送業者UPSからメールが来た(クレカ支払いの時にこちらのメルアドを入れてあるので)。ラベルが作成。まだ、商品はUPSの支店にはいっていないよう。
■28日(月曜):進展ないのでメールすると、明日送ると。頼んでおいたベルトの調整はしたよ、とも。
■29日(火曜):UPSからアップデート、ついに商品がUPSの扱い店に届いたよう。
ただ、その伝票を見ると配送先は実家になっていた。販売業者はどうやらpaypal(支払の指定がpaypalでした)に登録してある住所を参照したよう。そして、1月1日、正月を実家でまったりしているとヤマトさんがピンポン。来たっ!はやっ!
ただし、4万円頂きますと。明細みたいなのありますかと聞くも、お兄さんはわからず、ボックスにも下記のようにかいてあるだけ。
これ、一応調べてはいたんだけど、海外からの輸入には税金(消費税)がかかる。
- 日本円で20万円以下は無税。
- 20万円以上でも、時計なら関税はゼロ。
- ただし、消費税がかかる。
- 輸入金額に60%掛けたのが課税価格。
- それに消費税(10%)をかける。
ポイント
はしょると20万円以上なら60% x 10%、計6%の消費税を払う必要あり。
ということで商品価格が重要ですね、これに6%かかるので。この金額を低くすれば、関税を抑えられます。しかし、そんなふうにはなりません。時計業者は輸送中に何かあったときには、購入者に返金しないといけないので保険をかけます。掛ける金額が多くなればなるほど保険料はあがるけど、低い金額を書くと何かあったときに、保険で満額回収できないので正直な金額を書いてきます。今回、業者も5299EUR(100EURの送料も入っている)と書いてあったので、これをもとにUPSからヤマトに連絡がいって、関税額を算出されたようです。
今回の場合も、
5,298ユーロ(100EURの送料込み) x 125.9円 x 6% = 40,028円
ヤマトさんの伝票に会った数字は4万円ジャスト(なんで端数がない?)とちょっと違和感あったけど、妥当な金額ですね。
さー、子供にお年玉あげた当日に大人にもお年玉!この時点では妻には時計の金額はいわず!今頃ブログみて、ずいぶん買いやがったなと思ってるはず。
5、ついに開封
中をあけると、箱と、保証書関係が別に(畳みなのが実家っぽい)。
保証書はですね、ちょっとトリックがあって、裏面は無記入のものでした。
同封されていたオーバーホールの紙にシリアルナンバーがかいてあって、それが時計の裏面の番号と同じだから、「はい、本物ですね」という感じ。
出てきたー!
想像以上でした。言葉はいらないと思うんだけど、2週間たった今でも、子供のころのように何かを所有した喜びを感じています。
周りが自慢したい気持ちもなんとなくわかったしまった。今できるのはコロナで、家族だけなのでそれで満足しておきます(繰り返すけど妻は値段をしりません)。
あとでNATOストラップをつけた回も紹介しまーす。この話はこちら、、、↓。